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彫刻 二田原英二 ----------にたはら・えいじ[b.1931-]
福岡県生まれ。1956年、東京芸術大学美術学部芸術学科卒業。60年、イタリア政府招聘留学生として国立ナポリ美術アカデミーに学ぶ。以後78年に帰国するまでイタリアで制作する。79年より町田市在住。

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2012年2月、佐藤美術館で個展開催中の作家を訪ねた。会場には、初期から現在にいたる代表作が展示され、制作の軌跡を概観できた。素材はすべてブロンズである。「ブロンズは、作家が追及する形象の内的エネルギーを充分に表出させ得る素材として私の造形体質に合っている」と。イタリア滞在中の、山岳村落や城砦を抽象化したゴツゴツとした表面の作品に比べ、帰国後の造形表現は人体や自然にモチーフを求めながら、表面も滑らかで穏やかな雰囲気に満ちている。そこには何か日本的な幽玄の美を求める意識の翳すら感じ取れる。一貫したテーマは「時間と生命」。この二つが重なって初めて存在を生きていることになるという。また、作品にはタイトルとともに短い言葉が添えられている。たとえば《佐保》であれば、「白砂の舞融けゆけば うららなる佐保の山辺に緑萌えたつ」といったように。「はじめに言葉があって、つくり続けながら徹底的に言葉を掘り下げて行き、それが形に転じていく」と、制作にとっていかに言葉が重要であるかを語ってくれた。その姿勢は、80歳を越えた現在も変わらない。[ IC ]

図版1=佐保 1990年 75×85×37cm ブロンズ
図版2=Fuga・フーガ 2010年 196×61㎝(底辺直径)ブロンズ
撮影=岡崎正人(スタジオゾーンセブン)

参考文献=
『ナポリ・時の幻想』二田原英二著 2002年
『二田原英二作品展 Sogno・夢』佐藤美術館 2012年

町田市にある作品=
オメガー形の中に彼は憩う 1990年 町田市立総合体育館前庭
羽衣の帰還 1993年 玉川大学教育博物館内
縹孤粛々 1982年 町田市立文学館玄関

作家ホームページ=http://www.eiji-nitahara.com

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