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版画 田中彰 ----------たなか・しょう [b.1988-]
tanaka-00.jpg 岐阜県生まれ。2015年、武蔵野美術大学大学院版画コース修了。現在、茨城県在住。16年、個展「樹について」を開催(三菱一号館美術館歴史資料室・東京)。19年、町田市国際版画美術館主催の展覧会「インプリントまちだ」に招へいされ、個展を開く。

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同展は、若手アーティストが町田に取材して作品を制作し発表するもの。自然と人との関わりを木版画で表現してきた田中は、同館が位置する芹ヶ谷公園の再整備で伐採される予定だったエゴノキに注目し、そのうちの一本をさまざまな人の力を借りて、根から掘り起こした。その後エゴノキは製材所で版木として生まれ変わった。田中の技法は彫刻刀ではなく、電熱ペンの鋭い先端で木を熱で焦がしながら版にイメージを定着させてゆく。細密な民族文様を配したような、素朴で心温まる作風だ。会期中には、作家が館内に特設スタジオを設け、来館者とともに木版画を制作。会期末に《町田芹ヶ谷えごのき縁起絵巻》として発表した。
展覧会には、印刷の歴史を追体験することから生まれた作品群など、これまでの作品も展示された。なかでも《コーヒー豆生産国のためのラベル》をはじめ、アジアや南米を旅しながら出合ったコーヒーにまつわる作品が楽しかった。各国のコーヒー生産者たちとの関わりが垣間見られる。また、ショップでは自身が焙煎したコーヒー豆も販売。展覧会の余韻をしばらく味わうことができた。[IC]

展覧会情報=インプリントまちだ2020 すむひと⇔くるひと―「アーティスト」がみた町田
2020.5.8~6.28 町田市国際版画美術館

参考文献=小冊子『インプリントまちだ展2019--田中彰 町田芹ヶ谷えごのき縁起』

図1=町田芹ヶ谷えごのき縁起 木版、和紙 48.5x33cm 2019
図2=コーヒー豆生産国のためのラベル(ハイチ共和国) 木版、和紙 33x24cm 2017
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